【Excel】円グラフの基本と応用【ドーナツで24H表記、補助円】


使用頻度の高い円グラフですが、の円ではなく2つ組み合わせることでより伝わりやすいものが作れるようになります。今回は円グラフを基礎からいろいろな形まで作れる流れを見ていきましょう。
他のグラフの作り方やグラフのちょっとした小技も紹介しています。

【Excel】棒グラフを使いこなす【種類・基本操作・加工】
Excelはデータ集計・分析ソフトです。だからこそ、数字の羅列で終わらせるのではなく可視化することで説得力を増す情報に変化させることが可能になります。なので関数だけでなくグラフなどの視覚的アプローチも身に付けていきましょう。 ...
【Excel】散布図を可変にして使いこなす【相関図、分布図】
散布図とは2つの項目において該当する値を点として表し、点の位置に関係性があるかを見るグラフの1種です。分布図などとも呼ばれています。今回は散布図の作り方と使い方を見てみましょう。 散布図の作り方 ただ点を入れるのでは意味がない グラフ範囲を追加し...
【Excel】積み上げグラフで区分線を入れる
よくアンケートで使われる形式の「100%積み上げグラフ」ですが、区分線があると割合の変化が見やすくなるので区分線を追加していきます。 基本的なグラフの作り方についてはこちらをご覧ください。 「積み...

円グラフの基本的な作り方

24時間表記対応円グラフを作る

円グラフの1項目内を更に掘り下げる(補助円グラフ)

円グラフも他のグラフと同様に参照範囲を変更するテクニックがあると更に幅広い方法が出てきます。こちらも使いこなせると中級~上級レベルといっても大丈夫でしょう。

【Excel】散布図を可変にして使いこなす【相関図、分布図】
散布図とは2つの項目において該当する値を点として表し、点の位置に関係性があるかを見るグラフの1種です。分布図などとも呼ばれています。今回は散布図の作り方と使い方を見てみましょう。 散布図の作り方 ただ点を入れるのでは意味がない グラフ範囲を追加し...

円グラフの基本的な作り方

まずは円グラフの基本的な作成方法から見ていきましょう。グラフにしたい範囲を選択します。今回は24時間の生活サイクルについてまとめました。該当するデータはA3~A14セルとD3~D14セルになるのでCtrlキーを押しながら両方の範囲を選択してください。

データを選択したら、[挿入]タブでツールバーに円グラフを探して選択してみましょう。

円グラフが出てきたら、グラフタイトルと凡例は削除しても大丈夫です。それぞれをクリックしてDeleteキーで削除してしまいましょう。

次はグラフ本体(データ系列という)を右クリックして「データラベルの追加」を選択します。すると各項目の所要時間がグラフに表示されました。今度は表示されたデータラベルを右クリックして、「データラベルの書式設定」を開きます。
今回は以下のように設定してみます。実際にはグラフの内容やお好みに併せて変更をしてください。

■ラベルオプション項目

  • ラベルの内容→分類名、値に☑
  • ラベルの位置→内部内側を選択
  • 表示形式を『G/標準”h”』とする
  • 塗りつぶし(単色)で薄いグレー

■[ホーム]タブのツールバーで

  • 文字サイズを『7』にして多少見やすくする

■グラフエリア(円グラフが書かれている範囲外の白枠部分)

  • グラフエリアを選択して右クリックで枠線とグラフエリアの塗りつぶしを「なし」にしておく

こんな形でできていれば大丈夫です。先程も言いましたがグラフの色などは好みやExcelのバージョンによって異なるのでそこまで気にせず、円グラフとしての型が出来ていればOKです。


24時間表記対応円グラフを作る

冒頭でもいいましたが、円グラフを組み合わせて使います。円グラフに限った話ではなく、グラフは単一で使うよりもデータを掘り下げていく上で組み合わせて使うのがより効果的です。

1つ目はこの記事の最初にあった24時間表記の円グラフにしていきます。先程作成した円グラフに組み合わせてみましょう。

手順1、24時間表記のドーナツグラフを作る

円グラフの中心部分がないのをドーナツグラフと呼びます。先程作った円グラフと同じシートにグラフの挿入からドーナツグラフを選びます。
そして、別シートかグラフなどの邪魔にならない場所に「0~23」と「1」をそれぞれ24セル分入力していきます。以下のようなイメージです。

数字を入力し終わったらドーナツグラフを「データの選択」から入力した「1」24セル分をデータの系列値に設定して、続いて「軸ラベルの編集」から軸ラベルの範囲を「0~23」が入っているセルを選択します。

手順2、ドーナツグラフを加工して円グラフと重ねる

出来たドーナツグラフのグラフタイトルと凡例を削除して、データラベルを追加してから「データラベルの書式設定」でラベルオプションからラベルの内容を分類名にすれば0時~23時が表示されたドーナツグラフが出来ます。

あとはグラフエリアを選択して背景色と枠線の塗りつぶしを消して、グラフ系列(グラフの色がついてる部分)を単色に塗りつぶします。そして最初に作成した円グラフと重ね合わせれば完成です。

※位置調整が難しい場合はドーナツグラフを選択して右クリックから「最背面へ移動」を選択すると円グラフがドーナツグラフが円グラフより後ろにいくので重ね合わせやすくなります。


円グラフの1項目内を更に掘り下げる(補助円グラフ)

グラフの1つの項目の内訳を掘り起こすのが補助円グラフです。最初の円グラフの要素を「生活サイクル」「ブログ関連」という形に分けてから、ブログ関連はどのような内訳なのかというのを見るグラフです。

手順1、対応する表を用意する

ある意味これが一番重要です。要点だけ先に言うと、『内訳を表示したい部分は別に用意して、それ以外は全体として考える』表が必要になります。

試しにライフサイクルをジャンル分けしてこのように「生活サイクル」「食事」「ブログ関連」としました。その中で「ブログ関連」の内訳を表示するには「生活サイクル」合計時間と「食事」合計時間、そして「ブログ関連」の各項目の所要時間が掛かれた表になればいいのです。

手順2、補助円付き円グラフを挿入、設定する

項目名tの部分と所用時間の部分を選択してから、[挿入]タブ→円グラフを選び「補助円付き円グラフ」を選択してください。

グラフが挿入されたら、データ系列の書式設定から「補助プロットの値」を設定します。補助プロットの値とは『内訳として表示する項目はいくつありますか?』という意味です。今回のブログ関連の内訳は4項目あるので値を4と設定します。

あとは最初に円グラフを作成した時と同じように

  • データラベルの追加
  • データラベルの書式設定
  • 分類名と値を選択
  • 必要に応じてラベルの色やサイズを変更

これで完成です。左の円グラフで「その他」の内訳がブログ内容になっている場合は、「その他」をダブルクリックすれば変更することができるようになります。