ドロップダウンリスト(プルダウンとも呼ばれている)はこんな形の入力フォームです。使えるとこんな便利‼︎
- 他の人でも使いやすい
- 誤字が発生しない
- 決まったフォームなので基本的に入力が楽
- これらのメリットがあるので、ドロップダウンリストを使いこなしましょう。
使い方
整理しないとむしろ使いづらい
二段階式ドロップダウンが便利
Excelを使いやすくすることも時間短縮・効率化につながったり、データ分析で誤入力を防ぐ重要な要素になりますので身に付けていきましょう。
使い方
基本的な使い方を説明していきます。今回も具体例で見ていきましょう。
社内で意識調査に関して無記名アンケートを作成していきます。アンケート内容は年代、給与、労働時間、上司、同僚、設備投資について5段階評価での解答とします。入力の手間を削減して高い回答率にしていくためのシートが必要です。このアンケートを使って、社内の環境改善につなげていきます。
ドロップダウンリストで一番優れているのは、「決まった形での解答」になるからです。もしドロップダウンにしていないと、『5…大満足』の回答が「大満足」「5」とった形で同じ意味の回答にもかかわらず、2つの回答パターンに分かれてしまいます。
結果としてCOUNTやCOUNTIFなどの関数を使った集計がしづらくなってしまうという問題が発生します。
では実際にドロップダウンリストの作り方を見ていきましょう。
①対象の回答になるセルを用意する。
A列では年代に関する質問をしていますので年代に関しての回答パターンを用意します。今回はA14~A17に「20代以下」~「50代以上」という回答を用意します。
そして同様にB~F列では給与などの社内環境についての質問をしています。
今回のアンケートでは5段階評価なので、回答パターンを「1」~「5」の数字表記にします。もちろん、「大満足」~「不満」と文字列にすることも可能です。
なお、回答パターンを用意する場所は任意で設定できますのでお好きな場所にしてもらって構いません。
②ツールバーで「データ」→「データの入力規則」を選択
まずは年代に関しての回答部分のセルから設定してみましょう。A3~A12セルを選択します。そして、ツールバー(Excelの画面上部にある部分)で『データ』の中の『データ入力規則』を選択します。
すると下のようなダイアログボックスが出るので、ドロップダウンリストから『リスト』という項目を選択します。
リストを選択したら、『元の値』を要求されます。なのであらかじめ作っておいた年代に関しての回答パターン(A14~A17セル)を選択しましょう。
これでOKを押すだけで完了です。実際に見てみましょう。
A3~A12セルにこのようにドロップダウンリストが入っていれば成功です。あとは同様にB3~F12を選択して、今度はリストの元の値をC14~C18セルに選択してあげれば完成です。
整理しないとむしろ使いづらい
ドロップダウンリストは入力間違いを防ぐことなどのメリットをお話ししてきましたが欠点もあります。それは整理していないとかえって使いづらい事です。
実際に見てみましょう。
これはLOOKUP関数で使用した野菜一覧表を少しアレンジしたものです。B5セルに一覧表にある野菜を入力すると、その野菜に該当する情報を検索してくれました。わからない方はLOOKUP関数に関してのブログをご覧ください。
話を戻すと、このB5セルの部分をD5~D18のドロップダウンリストにしてしまえば探すのが楽になるのではということでやってみました。しかし、どうも見づらいです。
- 野菜と果物がバラバラ
- 出来ることなら、それぞれに分けたい
ではやってみます。
C列に「野菜」「果物」とジャンル分けしてみましょう。
次に、C5~L18セルを選択した後にツールバーの「データ」→「並び替え」を選び、「最優先されるキー」の部分では「(列 C)」を選んだらあとは右下のOKを押します。
※範囲選択を間違えると、野菜果物だけが入れ替わって後のデータが元のままになり表が崩れるおそれがあるので注意してください。
するとC列が「果物」「野菜」という形でジャンルごとにきれいに分かれています。もし並び順を「野菜」「果物」にしたい場合は、並び替えのダイアログボックスで「順序」を「昇順」から「降順」に変えてください。
このようになっていれば、ここまで上手くいっています。
二段階式ドロップダウンが便利
ジャンルごとにきれいに分けることはできました。しかしそれでもまだ問題はあります。それは…
今は14品目でも50品目、100品目と種類を増やしたら探すのが大変。
次はこの問題を解決していきます。
今回は、これまた以前やったIF関数を使ってドロップダウンリストを2段階構造にして解決します。まだIF関数がわからない方はこちらからご覧ください。
また、今回はジャンルの数が少ないですがもう少し複雑になるケースもあります。その場合は『セルの名前定義付け』や『OFFSET関数とMATCH関数を組み合わせる』といった方法もあります。こちらに関しては後日改めてブログにします。
改めて、今回はIF関数で簡単にドロップダウンリストっを2段階構造にします。
◆下準備
まず、事前にB4セルにデータの入力規則で「果物」「野菜」の2択になるようにしておきます。
B4セルにカーソルを合わせてデータの入力規則でリストを選択して、リスト範囲をC9~C10に選択すれば下準備は完成です。
下準備が終わったら、B5セルにカーソルを合わせて再びデータの入力規則を選びます。なお、現状ではB5セルのデータ入力規則はリストで=$D$5:$E$18となっています。
今回はこの部分を変更します。
リストの範囲を一度すべて消した上で、
=if($B$4=$C$9,$D$5:$D$9,$D$10:$D$18)
このように変更してあげましょう。なお、数式を書いている最中に間違ってしまった場合は、必ず一度「F2」を押してからにしましょう。
これはセル内の情報などを書き換える時にも使えるので覚えておくと便利です。
=if($B$4=$C$9,$D$5:$D$9,$D$10:$D$18)
まずB4セルで「果物」か「野菜」かジャンルの確認をしています。もしB4が「果物」ならば果物の品目であるD5~D9セル、そうでなければ野菜の品目であるD10~D18セルが選ばれるようにしています。
これで、だいぶ探しやすくなりました。ドロップダウンリストは幅広く使える万能技なので使いこなしていきましょう。